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国交省の基準で考慮すると、単純に静荷重の10倍以上の破断荷重を有するワイヤーロープを選定すれば良い。
ワイヤーロープの安全率は、破断荷重をロープにかかる静荷重の最大値で除した値とし、10倍以上とする。
T = Q/n’ * γ
T:ワイヤー1本あたりに作用する力
n:ワイヤロープの施工本数
Q:全荷重
γ:吊り角度による張力増加係数
Φ:ワイヤロープの外径
BS:ワイヤロープの破断荷重
Pr:ワイヤロープの終局荷重
Pr = BS* β
β:ワイヤロープの折り曲げによる強度低下率
D:折り曲げ径
Fr:ワイヤロープの安全率
Fr = Pr / T
物が落下する場合、その落下距離に応じて速度が増加し、設置したワイヤー長まで落下します。
そこからワイヤーが伸びたり素線が切れたりしながら減速を経て静止に至ります。
場合によってはバンジージャンプのように跳ね上がるかもしれません。
落下距離が大きくなると衝撃が大きくなるため、落下防止ワイヤーは可能な限り短く施工することが大切です。
静荷重1kg=0.0098kNで考えてみましょう。
破断荷重2.74kNのワイヤー(2mm想定)で安全率274倍。
それが0.5m落下し、制動距離0.01mで静止した場合、衝撃力は0.98kNにも及びます。
静荷重と衝撃力の差は100倍にも及びます。
初速0で落下防止ワイヤーに対し真下に自由落下するものとして計算しています。
空気抵抗による速度の減衰、落下物の剛性やロープの伸びも考慮していません。
適用する基準により安全率や対象とする荷重の考え方は異なります。
間違った値を選定しないようにしっかり基準を確認してワイヤー選定してください。